'水漏れによるエンジン始動不良'
- 2005/11/09 00:00 JST
'時々エンジンがかかりにくいという症状で入庫した
[b]カローラバン 12年式 EE102V エンジン4E[/b] です。
問診ではかからない時はなかなかかからず、かかるときは一発で始動できるとの事でした。
冷間・温間での違いは、どちらかというと冷えているときのほうがかかりにくいかなぁ
という程度の違いだそうです。
早速ダイアグノーシスのチェックです。
点検はいつものようにX431を接続します。
このタイプの車両はエンジンルームの22ピンコネクターに専用のアタッチメントをつけて点検します。
結果としては 14番15番が出力されました
内容はご覧のとおりで
点火信号系のトラブルを示しています。
続く・・・・
' '
さて
ここで一旦トラブルコードのクリアを行うのですが
X431ではトヨタのコードをクリアすることができません :-?
バッテリー横のヒューズボックスから「EFIヒューズ」をしばらく抜いておいて、コンピューターをリセットさせます。
ここで再度症状の確認です。
症状が出て、なおかつ同じコードが出力されれば、故障は継続していることになります。
今回は残念ながら、その後の症状はすぐには出なくなりました。 :-(
つまり、現在はエンジンは普通に始動することができます。
現車のほうはいったんおいておいて、資料を取り寄せることにしました。
FAINESを探してみたのですが、残念ながらこの車の資料は掲載されていませんでした。
仕方なくいつもお世話になっている、『あいおい損保』の相談室で資料をもらうことにしました。
この資料に沿って、IGT1・IGT2信号(CPUからイグナイターに送られる点火信号)を確認してみます
これがIGT1信号です。
IGT2も同様に観測できます。
次はIGF信号を観測します
これは下向きに伸びていますがこれで正常です。
ちなみにこの信号は、イグナイターからCPUに「ちゃんと点火させましたよ」という確認用のフィードバック信号です。
これはクランクポジションセンサーからのNE信号です。
この波形でエンジンの回転数と、クランクの位置を見ています。
上下に拡大してみましょう。
こう見ると、とても正常な波形です。
しかし。。。。
本当は拡大しなくてもこれくらいの振幅が無ければ正常とはいえないのです。
下のNE信号の写真は1マス0.2vです、つまりアイドリング状態で0.7vほどしか発生していません。
もらった資料のイラストではこの振幅は15vほどの振幅にならなければいけないのです。
実に20分の1です。
ここでクランクポジションセンサーの単体テストをして見ます。
っと言ってもコネクターを外して端子間の抵抗を測るだけです。
基準値は 985~1600オーム(冷間時)なのですが、測定結果は
断線状態の 抵抗値無限大でした :-o
これでもかかってしまうのですね、エンジンって。。。すごい。
この車のクランクポジションセンサーはクランクプーリーの奥でウォーターポンプの下についています。
交換のため下から見てみると。。。
ウォーターポンプから水が漏れています。
その下についている配線がセンサーなのですがこれももちろんクーラントにさらされていて、どうもこの水漏れが原因でセンサーが壊れたものと思われます。
これは交換したセンサーと新品のセンサーです。
新品のセンサーの端子間抵抗を測ってみました。
基準内ですね。
今回はセンサーとウォーターポンプの交換をしました。
ちなみに、このセンサーはピックアップコイルになっていて、クランクスプロケット奥のプレートのぎざぎざを電気信号に置き換えています。
これがそのプレートです。
左上に見えるのがセンサーです。
交換後のNE信号を見てみましょう
アイドリングで8vくらいでしょうか、このレベルであれば問題ないですね。
この写真で2箇所ほど波形の山が飛んでいるのがわかります、
ひとつ上の写真でもプレートのギザギザがない部分がありますね、この部分をひらっているのでこのような波形になります。
この部分でクランクシャフトの回転位置を確認しています。
ついでに、インジェクターの駆動信号です。これは#10といわれる信号です。
これがこのエンジンの端子配列と端子記号です。
CPUはここから引き出します
[b]カローラバン 12年式 EE102V エンジン4E[/b] です。
問診ではかからない時はなかなかかからず、かかるときは一発で始動できるとの事でした。
冷間・温間での違いは、どちらかというと冷えているときのほうがかかりにくいかなぁ
という程度の違いだそうです。
早速ダイアグノーシスのチェックです。
点検はいつものようにX431を接続します。
このタイプの車両はエンジンルームの22ピンコネクターに専用のアタッチメントをつけて点検します。
結果としては 14番15番が出力されました
内容はご覧のとおりで
点火信号系のトラブルを示しています。
続く・・・・
' '
さて
ここで一旦トラブルコードのクリアを行うのですが
X431ではトヨタのコードをクリアすることができません :-?
バッテリー横のヒューズボックスから「EFIヒューズ」をしばらく抜いておいて、コンピューターをリセットさせます。
ここで再度症状の確認です。
症状が出て、なおかつ同じコードが出力されれば、故障は継続していることになります。
今回は残念ながら、その後の症状はすぐには出なくなりました。 :-(
つまり、現在はエンジンは普通に始動することができます。
現車のほうはいったんおいておいて、資料を取り寄せることにしました。
FAINESを探してみたのですが、残念ながらこの車の資料は掲載されていませんでした。
仕方なくいつもお世話になっている、『あいおい損保』の相談室で資料をもらうことにしました。
この資料に沿って、IGT1・IGT2信号(CPUからイグナイターに送られる点火信号)を確認してみます
これがIGT1信号です。
IGT2も同様に観測できます。
次はIGF信号を観測します
これは下向きに伸びていますがこれで正常です。
ちなみにこの信号は、イグナイターからCPUに「ちゃんと点火させましたよ」という確認用のフィードバック信号です。
これはクランクポジションセンサーからのNE信号です。
この波形でエンジンの回転数と、クランクの位置を見ています。
上下に拡大してみましょう。
こう見ると、とても正常な波形です。
しかし。。。。
本当は拡大しなくてもこれくらいの振幅が無ければ正常とはいえないのです。
下のNE信号の写真は1マス0.2vです、つまりアイドリング状態で0.7vほどしか発生していません。
もらった資料のイラストではこの振幅は15vほどの振幅にならなければいけないのです。
実に20分の1です。
ここでクランクポジションセンサーの単体テストをして見ます。
っと言ってもコネクターを外して端子間の抵抗を測るだけです。
基準値は 985~1600オーム(冷間時)なのですが、測定結果は
断線状態の 抵抗値無限大でした :-o
これでもかかってしまうのですね、エンジンって。。。すごい。
この車のクランクポジションセンサーはクランクプーリーの奥でウォーターポンプの下についています。
交換のため下から見てみると。。。
ウォーターポンプから水が漏れています。
その下についている配線がセンサーなのですがこれももちろんクーラントにさらされていて、どうもこの水漏れが原因でセンサーが壊れたものと思われます。
これは交換したセンサーと新品のセンサーです。
新品のセンサーの端子間抵抗を測ってみました。
基準内ですね。
今回はセンサーとウォーターポンプの交換をしました。
ちなみに、このセンサーはピックアップコイルになっていて、クランクスプロケット奥のプレートのぎざぎざを電気信号に置き換えています。
これがそのプレートです。
左上に見えるのがセンサーです。
交換後のNE信号を見てみましょう
アイドリングで8vくらいでしょうか、このレベルであれば問題ないですね。
この写真で2箇所ほど波形の山が飛んでいるのがわかります、
ひとつ上の写真でもプレートのギザギザがない部分がありますね、この部分をひらっているのでこのような波形になります。
この部分でクランクシャフトの回転位置を確認しています。
ついでに、インジェクターの駆動信号です。これは#10といわれる信号です。
これがこのエンジンの端子配列と端子記号です。
CPUはここから引き出します