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'ドラムブレーキの故障'

  • 2007/02/15 00:00 JST
'最近ではほとんどディスクブレーキになって数少なくなってきたドラムブレーキ、それでも小型車なんかのリヤブレーキなんかには採用されています。

この形式のブレーキで故障と言えば、まずはライニングの磨耗、それと油圧シリンダーのオイル漏れです。

今日車検で入庫してきたラルゴはその両方が発症していました。

'この写真の左右で半円弧状で取り付いているのがブレーキシューで、その表面に貼られているのがライニング(摩擦材)です。

この写真では左側が車の後ろ、右側が前方になっていて、よく見ると左側のライニングより、右側のライニングが薄くなっているのがわかると思います。

これは構造的に前進時に前のライニングが、後退時に後ろのライニングがそれぞれよく働くようになっているためで、前進時によく作動する前のライニングの磨耗が早いわけです。

ここまで磨耗してしまうとシューごと交換です。

次はオイル漏れです、

右のシューと左のシューをつないでいる円筒形のものが油圧シリンダーです、(通称ホイールシリンダー)中には油圧で作動する二つのピストンとそのピストンにはカップといわれるゴムのシールが入っています。

写真のシリンダーはオイル漏れを起こしていて、シリンダーの回りにブレーキの粉塵がこびりついているのがわかりますね。

さて、ブレーキオイルの交換を怠ると、ブレーキオイルが劣化しこゴムのカップを劣化させ、オイル漏れを起こさせます。

オイルが新しいうちはゴムを保護する添加剤が作用していて、このようなことはなかなか起こりません。

オイル漏れがひどくなると、ブレーキライニング面にまで漏れて、片効きをおこしたり、最悪オイルがなくなり、ブレーキがきかなくなります。

また、長時間オイル漏れをおこしていると、シリンダー内の金属が錆びてしまって、シリンダーの交換となります。

下の写真はシリンダーのダストブーツをめくってみたろころです、オイルがにじんでくるのがわかりますね。