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高速道路でのエンジンブロー

  • 2009/02/10 17:15 JST

先日、高速道路で、お客様のところの従業員さんが運転していた車がエンジンブローして止まってしまいました。

この車は以前当社で販売したルノーのカングーです。

お客様から電話があり、名神高速の京都の手前で止まってしまったとのこと。

すぐにJAFを呼んで見てもらったところ、「エンジンオイルが漏れてエンジンが壊れている」と言われたんだそうです。

原因やその後の対処はとにかく、京都で止まっている車をJAFで引っ張ってきてもらっては、牽引料金がすごい金額になります。

私どもで引き取りに行くにしてもかなり長い時間お待ちいただくことになるので、こういうときは「あいおい損保」の「安心ダイヤル」を使ってもらうことにしています。

これは、当社取り扱いのあいおい損保ご加入のお客様に自動付帯されているサービスで、最大55キロまでの牽引が無料になります。

残念ながら今回は55キロを少しオーバーしたようで、若干の追加が発生しましたが、それでもかなりのメリットがあったはずです。

さて、安心ダイヤルで牽引されてくるまでの間、オイル漏れの原因を考えると、正直胃が痛くなる思いでした。

この車のメンテナンスはすべて任されていますし、JAFはオイル漏れだと言う。

前回のオイル交換のときに何かミスをしたのか?と言う思いが重くのしかかります。

しかしそのオイル交換から半年たっています、距離も1万キロくらいは経過しているはずで、本来ならオイル交換の時期のはずです。

ちょうど3ヶ月ほど前に板金修理入庫していたんですが、そのときはオイル漏れなどしていませんでした。

いつも工場の床を綺麗にしているので、オイルであろうと、クーラントであろうと、1滴でもこぼれているとすぐに気がつきますから。

だいたい、この車はメーターの中にオイルの量が表示されるようになっていて、減ってしまうとメーターの中で警告されます。

それに気が付かずに乗っていたのでしょうか?
それとも突然にオイルが漏れてしまったのでしょうか?

その答えは車が運ばれてきてすぐにわかりました。

これはオイルが漏れて壊れたのではなく、エンジンが壊れて、オイルが噴出したのでした。

そう、原因と結果がさかさまだったのですね。

これがわかったときは正直ほっとしたんですが、お客様にとっては大きな金銭面の負担がのしかかることになりました。

エンジンが壊れることをエンジンブローって言うんですが(そのままですね 笑)久しぶりに見たエンジンブローの写真です。
エンジンブロー ルノー カングー

エンジンブロー ルノー カングー

エンジン下、後ろ側です。
ここのアルミオイルパンにご覧のような穴が空き、そこから内部の部品が顔を出しています。

この部品がなんなのか、エンジンを分解していないので定かではありませんが、コンロッドの一部か、メタルあたりのようです。

走行中にエンジン内部がブローしてしまい、その部品の一部がアルミのオイルパンを突き破って大きな穴を開け、そこからオイルが噴出した、というのが真相でした。

2万キロくらいのときに中古で購入していただき、その後特に問題もなく、車検やメンテナンスもすべて当社でおこなっていて、前回のオイル交換からちょうど1万キロくらいで、現在は5万キロを少しこえています。

しかしどうして、こんなことになってしまったんでしょうね。

別にオイルがなくなってしまったわけでもなく、スラッジほとんどなくとても綺麗な状態です。

今でもオイルパンにはかなり多くのオイルが残っていますし、使用オイルも、ワコーズの100%化学合成のオイルを入れているので、決してオイルが悪いわけではありません。

そうすると、エンジンのもともとの欠陥か、運転の仕方か??

ネットでこのエンジンのブローが話題になっていないか探して見ましたが、特に見つかりません。

国土交通省のトラブル情報を見ても、ルノーに関してエンジン本体に関係するものは登録されていませんでした。

そうすると運転方法に問題があったのでしょうか?

このあたりをはっきりさせるのは難しいですね。
もちろん保証は切れてしまっているので、メーカーもみてくれないでしょうし。。。

今回は中古エンジンも見つからず、残念ながら廃車になってしまいました。