ディスクブレーキからのオイル漏れ
- 2009/03/10 18:00 JST
車検で入庫してきた、平成4年式のトヨタ・エスティマルシーダです。
以前からのお客様ですが、お客様がどこかから購入して来たらしく、購入してすぐの車検で入庫してきました。
走行距離もさることながら年数がかなりたっている車です。
これのフロントブレーキからのオイルが漏れていました。
すぐには気がつかなかったのですが、フロントブレーキパットがかなり減っていたので、交換するため、キャリパーを取り外し、ピストンを押し込むと、ご覧の通りにオイルがあふれてきました。
外から見ただけではまったく気づかないオイル漏れで、ブーツ部分でしっかりとオイルを止めていたようで、最初ブーツの外にはまったくあふれていませんでした。
この車両、前回・前々回と車検の記録簿が残っていたのですが、車検ごとに結構手を入れて整備していたようです。
私が若かったころの車検では、何年かに1度必ずディスクキャリパーのシールキットを交換したものですが、今ではそれは「過剰整備」ということにりまして、このようにブレーキオイルが漏れ出てくるまでは整備しなくなりました。
この状態でも車は止まるものですからすごいもんです。
もう少し大量にあふれ出て、サブタンクが空になってしまえば、ブレーキはスカスカになってしまいます。
さて、作業のほうですが、見ての通り2ピストンです。
これはちょっとピストンを抜くのに苦労します。
シングルでしたら、オイルのラインに圧力をかけて抜き出すのですが、2ピストンの場合、片方が抜けたところで、もう片方には圧力が掛からなくなります。
この場合、均等に圧力をかけていき、最後は力技で引き抜く、ということになります。
あるいは、最初から力技で引き抜くか、、ですね。
そのあとは、ブーツやシールを全て取り出し、このあと高圧洗浄でキャリパーにこびりついたブレーキダストを綺麗に掃除します。
そうしないと、ピストンを組むときにダストがピストンについてしまうからです。
あとは新品のシールキットを組み込みピストンも組み込み完了です。
キャリパーのオーバーホールは、ピストンを抜くのも、ブーツをはめるのも、ちょっとしたコツが必要な作業ですね。
これも最近はあまりしなくなりました。
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