フィット ヘッドランプが点灯しない
- 2009/04/21 17:28 JST
いつもお仕事をいただいている、とある中古車販売店さんから、いつものように納車前の点検で入庫してきた14年式のホンダ・フィットです。
一通り点検を済ませて、灯火廻りの点検をしていると、右側のヘッドランプが点灯しません。
この車はHID(ディスチャージ)タイプのヘッドランプです。
ハロゲン式のヘッドランプの場合だと、ほとんどが球切れなのですが、HIDの場合、バルブ(バーナー)の他にユニット(バラスト)の可能性も出てきます。
もちろん、それ以前の配線や、電源、アースなんかも疑う箇所はたくさんあります。
まず、簡単に点検してみると、右側は点灯しないだけではなく、compという、HI、LOの切替のモーターまで動いていません。
ということで、簡単に電源系か?とおもい、ヒューズを見てみると、案の定右側のヒューズだけが切れていました。
ヒューズを交換し、スイッチオン!
しかし、やはり右側のライトが点灯しません。
ただし、ヒューズを替えてからcompは動くようになりました。
次に疑うところはバルブ(バーナー)です。
これの点検方法はというと、『正常なものと交換する』と言う、原始的、かつ信頼性のある診断方法しかなく、今回は、左側のバルブと交換してみました。
しかしやはり右側だけが点灯しません。
ここから先は電源系か、アース系か、ユニットかになるわけで、点検方法をいつものFAINESで取り出し、チャートに沿って点検してみました。
その結果、原因はユニット(バラスト)です。
写真のヘッドランプユニットの底についている、アルミの四角い箱がバラストです。
これを取り外してみると、故障の原因がはっきりしました。
ユニットの中から水がどぼどぼと出てきたのです。
理由は簡単で、「ヘッドランプの中に入った水が、一番底に取り付けられているバラストユニットの中へ遠慮なく入っていった」というものです。
親切にもユニットには、水が入りやすいようにコネクターの回りに空間が開けられていました。
これに水が入り、ヒューズが飛び、ユニット本体も飛んでしまったようです。
しかし、これを交換しても、また水が入れば壊れてしまいます。
依頼主の方にはヘッドランプの交換をお薦めしたのですが、ご予算の関係で、今回はコーキングで修理しました。
簡単なコーキングかと言うとそうではなく、レンズとケースを完全に分離して、もともと貼り付けてある「ブチルシール」の上からシリコン系のコーキングでしっかりシールしてやりました。
分解するときに気がついたのですが、ランプのボンネットに沿った部分のクリップが浮いており、この部分のシールがいかにも弱く、レンズが浮いた感じになっていました。
右ほどでもないのですが、左の同じ部分も結構浮いていましたね。
もしかしたら、このタイプのフィットのヘッドランプではよくある故障なのかもしれませんね。。
同様の故障がアコードですが、リコールになっています。
こちら参照
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